後方羊蹄山は本物の富士山の麓に住んでいる私が見て、今まで見てきた郷土富士の中では1番、本物に似ていると感じた。
昨晩は十勝岳から予定した以上に時間がかかりニセコのペンションに到着したのは19時過ぎであった。前もって途中で遅くなる事を連絡しておいたのでマスターは私が到着してからフランス料理の夕食を作ってくれ温かい料理を旨いワインを飲みながら頂くことができた。朝早く出発する事を話したら朝食にはサンドイッチを作り持たせてくれた。私は旅館やホテルばかりでペンションに泊まるのは初めてであったがペンションの良さが判った様な気がした。一人旅で宿泊場所をインターネットで探し予約するが一人で宿泊可能な旅館、ホテルが少なく何時も苦労する。この時はこのペンションが一人でも可能ということで予約した次第である。
日本全国に郷土富士と呼ばれる○○富士と名の付く山が157山あるそうであるが富士山の麓に住んでいる私から見て後方羊蹄山が一番、本物に似ているのではないかと思う。
真狩の羊蹄山自然公園の駐車場に車を置き往復する事にする。公園のオートキャンプ場は夏休みのため大賑わいであった。今日は帰りの飛行機の時間が決められているのでのんびりとはできない。昨日の十勝岳の歩き出しは足が重かったが今日は調子が良い。3合目までは快調であったがそれまでの間隔に対して4,5,6,7合目の間隔は長く感じる。8合目までは林の中であるが本によると麓からここまでの間、林相が高さとともに刻々と変わっているとのことだが木に詳しくない私にはあまり判らなかった。8合目を過ぎると時々、林を抜け高山の雰囲気が出てくる。9合目手前の林の中ではエゾシマリスが登山道に現れた。以前、大雪山や利尻岳で見たエゾリスよりも大きく思えた。
9合目から頂上までのお花畑が見事であった。特にチシマキンレイカの黄色の花が一面に咲き誇り、ミヤマウイキョウ、ハイオトギリ、イワキキョウ、ウラジロタデ、イワフクロ、オンタデ、リンドウ・・・・などが混じって咲いていた。
火口壁に辿り着くと富士山のお釜のようになっている。時計回りに1週する。京極登山口の頂上に羊蹄山の標柱があり多くの人がそこを山頂として休んでいた。ここから数十m先に三角点があった。ここには誰も居なかった。更に200m位先に標高1898mが記された標柱がある。ここが本当の頂上であった。こちらには二人しかおらず先ほどの賑わいが嘘のような感じである。残りの半周は道もあまり整備されておらず時間を要する。
飛行機の時間に追われながら下るも最終日となり、食料も少なくなって、ビスケット、クッキーなどを小まめに口にしながら歩くが腹が空いてピッチが上がらない。駐車場に着き、時間があれば真狩温泉で汗を流し、さっぱりして飛行機に乗りたかったが時間が無いのでキャンプ場のトイレの水で身体を拭き、汗臭い服を着替えて千歳に向かう。来るときは高速道を使用して千歳――真狩間は2時間を要したがペンションのマスターの話では国道・県道を走ったほうが近いと勧められ国道・県道を行く。道は広く、走行車は少ないうえ信号もほとんど無いので制限速度を守っている車はなく時速80Km以上で皆、走っている。新千歳空港には高速を使うより早い1時間半で着いてしまった。これならば高速を使用する人はいないなと思い、北海道の高速道の必要性をつくづくと考えさせられた。
私と百名山 99.後方羊蹄山(2002年8月17日)
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