海に突き出たような開聞岳山頂からの眺めは海が間近に見え、最高の景色であった。
南九州を連れ合いと旅行に出掛けた。鹿児島空港でレンタカーを借りて1日目は霧島方面に向かう。1963年に霧島の最高峰の韓国岳に大浪池から登り、えびの高原に下りたが霧島山を代表する高千穂峰に登っていなかったので霧島神宮にお参りを済ませ、高千穂河原から快晴の中、高千穂峰を往復してきた。高千穂峰からは新燃岳、韓国岳の霧島連山がすぐ近くに見える。韓国岳は私に山を目覚めさせてくれた山である。あの時に山に関して何も知らなかったが苦しみながら韓国岳に登っていなかったならば私は山登りをしていなかったであろう。帰りにえびの高原を回ってみたが夕方の時間のためもあり、以前の賑わいは無く、淋しい感じであった。
2日目は宮崎県の青島や鬼の洗濯板、サボテン公園、鵜戸神宮を見て回ったがサボテン公園など青春真只中に訪れた時に比べて本当に寂れてしまっていた。2日目は指宿温泉に泊まり名物の砂風呂を楽しむ。3日目、やはり快晴の中、開聞岳に向かう。海面から円錐の富士山そのままの形で開聞岳がすくっと立ち上がっている。途中のコンビニで昼食を買おうとしたが登山口までにオニギリを売っているような店が見当たらない。今から登れば昼頃までには下りてこられると考え、食料は飴しか持たずに出発する。開聞岳と言えども山である。山に食料を何も持たずに登ったのはこれが初めてであるが天気も良く、道もしっかりしているので大丈夫と判断した。
登山口から樹林帯の展望の無い道を五合目までくると海が見えるようになり長崎鼻の形状がはっきりと見える。7〜8合目は岩の間の道となり海も見え、螺旋状に登山道が付いているのが良く判る。頂上には予定通り2時間30分で着く。山頂には10人前後の先客がいた。山頂からは池田湖、桜島、霧島山系、大隈半島と見え、南を見ると種子島、屋久島が海の上に浮かんでいるのが見える。私は海岸近くの海抜ゼロから歩き始めた山も利尻岳、羅臼岳、新潟柏崎市の米山、地元静岡の浜石岳・・・などかなりあるが山の上からこんなに近くに海が見えるのは開聞岳が1番である。開聞岳は海に突き出ているような山で海岸の聳えている山の中でも最高の景色と私は思っている。
頂上で飴玉を舐めてから下山する。登山口には12時50分に着き、近くの流しそうめん屋で少し遅い昼食とした。今でも、連れ合いから飴玉3ツで山に登らされたとお小言を言われる。
来るときは指宿スカイラインを通ってきたがあまり展望も得られなかったので帰りは海岸沿いの道を桜島を眺めながら鹿児島に戻った。帰りの羽田行きの飛行機で空の上から薄暮で赤い夕焼けの名残をとどめながら暗くなって行く霧島連山、開聞岳を見ることができその姿が非常に印象的であり、登ってきた山を眺めながら感慨ひとしおであった。
私と百名山 93.開聞岳(2001年4月15日)
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