濡れていない。
東鎌尾根と北鎌尾根を水源としているのが天上沢である。
西鎌尾根と北鎌尾根を水源としているのが千丈沢で二つの沢が
一つになり水俣川に、さらに高瀬川となり高瀬ダムに注ぎ込む。
今日はその源流部にさしかかろうとしている。
カップ麺のきつねうどんの朝食で5時過ぎ出発。
10分ほど河原を溯ると水は消えた。 北鎌沢との合流部を気に
しながら石コロつたいに歩く...やがて石積みが目に留まる
北鎌沢出会いだ。
北鎌のコルまでは3時間あまり、この急登が終れば後は稜線つたい。
貧乏沢に比べれば歩きやすい、浮石も少なく石と石の間にしっかり
砂が詰まっている。
左俣との分岐あたりで給水。 ここから先はあるかどうか分からない
わずかな残雪に頼るしかない。
右俣は沢幅は細いが急なガレ沢に変わっていく..這い上がる巌が
増えてくる。
所々に水が湧き出している。今のうちにと思い、すすりながら登る。
振り向くと一人の若者が登ってきた早朝に大天井ヒュッテを立ってきたそうな..早い。
野営なしで穂先まで..装備を考えるとこの方が楽とのこと、確かに。
ルートを知り尽くしているのであろう。
私達も一度は考えたが、クライマーさんでも2泊しておられるコースだ
初心者が無理ができるコースではない。
一服している間に視界から消えた。 山行記では最後の二俣を
右にとって登りきったところが北鎌のコルとなっている。
ふと見ると200mほど先に4〜5人の先行者が見え隠れしているが
私達はらしきところを右にとり、藪の中を登り這い松帯に突っ込んでいく。
斜度は40度を越えているだろう這い松をたぐり寄せ、草を掴み這い上
がっていく、どうも予定のコースから外れてコルの北側のピークを
登っているようだ。
左下、右俣コースを歩いている人たちが見えるが、そこに降りるには
ザイルがいる、戻る気はないひたすらピークを目指し藪コギ、
伸びた這い松で羽交い絞め、首が抜けてもザックに絡む。
蜘蛛の巣に掛かったような状態で一服、予定の3時間はとっくに
過ぎているが前がまったく見えない!
さらに1時間這いずり回ってピークに達した。藪コギは慣れてはいるが
こんなのは初めて、もう余力など残ってない。
コルは遥か下、野営地は独標ピークに決めて、尾根通しに降下を
始めるが垂直に近い下りが現れる8mほどか、空荷で草掴みでズリ降り
下でザックを受ける。
ザックに縛り付けたメットが頭に当たった..痛ってぇ!
どうにか北鎌のコルにたどり着くここから独標手前の2749mの
ピーク(天狗の腰掛)を目指す。
登ってきた名もないピークを見上げる、右斜面を這い上がった。
這い松の根を手がかりに這い上がっていくが先ほどのコースから見れ
ば何の苦にもならないがいくつかの小ピークを越える度に小休止。
クライマースタイルの二人の兄さんに越されていくが北鎌平で野営と
のこと。
巌稜帯に入るが道も思ったよりハッキリしていて戸惑うこともない
快晴ゆえ尚のこと..ドン亀組が巌を這い上がりズリ降りながら..。
危なげな残雪をかき集め、水袋に1kほど詰め込む雪割りように。
独標の正面にたどり着くがトラバース道を行く、右に廻り込みながら..
穂高縦走を遥かにしのぐが、面白い。 しかし、独標へのルートが
掴めない。廻り込んでしまうと稜線が見える、また戻る。
中間地点からガレの斜面を這い上がり這い松帯を手がかりに登って
みる、相方は岩つたいに登っていく、左に大きく弧を描くように。
巌のテラスに取り付く 錆びた杭があった、この上に違いない!
這い上がった。 北鎌尾根が前後に一直線に並んだ!
独標の草原
テントを張り、雪割り梅ブランデー+ウィスキーで乾杯!














