下山後は水源の町,みなかみを最も象徴するもの,首都圏の水瓶として利根川源流に満々と水を湛える巨大ダムに2人を案内することにした。
みなかみ町藤原はダムまたダムの町である。14年前に何度も通った藤原湖の右岸の道を走り、宝台樹スキー場のある藤原の里からさらに遡って洞元湖(須田貝ダム)へ。突き当たって楢俣ダムのロックフィル式の大ダム堤を見上げた後、湯の小屋を経て楢俣ダムの堰堤上にある展望台に寄る。
葉留日野山荘はその楢俣ダムのすぐ下にある。一帯を湯の小屋と言い、水上からのバスの終点になっている。道はさらに上州武尊山と至仏山の間を東進し、坤六峠を経て鳩待峠・戸倉に至る。湯の小屋は尾瀬の裏玄関でもあるのだ。
葉留日野山荘はまた、藤原と片品の間に位置する片藤沼から笠ヶ岳,悪沢の頭を経て至仏山に至る長大な湯の小屋ルートの出発点(下降点)でもあり、私はかつて2度このルートから下山したことがある。
その葉留日野山荘に寄って山荘の主人でアルペンガイド『白馬岳』の著者である著名な登山家の高橋伸行氏に挨拶した後、洞元湖からさらに最奥の八木沢ダム(奥利根ダム)に向かう。
八木沢ダムは利根川源流の最深部に位置するダムで、その水源の最初の一滴は大水上山に発する。巨大なダムは多くのファンを有し、モーターボートやカヌーを牽引した車が並び、大勢のキャンパーがテントを張っている。その多くはダムで大イワナやマスを狙って船で釣ったりトロールする人達や、源流部のシッケイガマワシとかオイックイと呼ぶ難所に挑む探検者達である。
自分もかつては大イワナが手掴み出来る等という話しに乗せられて源流部の探検を目指し、ダム左岸を延々と半日歩いてバックウォーターにまで到達したことがあるが、その時はビバークの用意も時間も無くすぐに引き返しただけに終っていて、源流遡行は未だ果たせずにいる。
水源をめざす冒険者達にとって憧れの源流であることに変わりはなく、カヌーでまっすぐダム尻に入れば遡行は可能であろうと、今もその機会を狙っている。
この後、一度上がった雨が再び激しく降り始める中をみなかみから三国峠に移動。平標登山口で夜を過ごして翌朝晴れていれば登ろうと言う考えだったが、天候回復の兆しも見られず、平標山〜三国峠トレッキングは別の機会に譲ることにしてこのまま帰ろうということになり、塩沢からR353,十二峠越えで十日町へ,十日町からR117で飯山ICまで走って上信越道・長野道経由でその夜のうちに帰ることとなる。
今は平標山〜三国峠のみを歩くより、三国峠〜平標山〜谷川岳〜茂倉岳〜朝日岳を大縦走したい気持ちが強い。
水源の町・みなかみ
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