小さな植物が生えている所に、人間や動物が踏み込めば、影響が出ることは当然である。
それが少しのことであれば、肥沃な土地では回復する。しかし厳しい気象と砂地の痩せた高山では、すぐに回復できない。
頻繁に人が歩く所が植物が絶えて道となり動物ならば獣道になる。
昔の登山道は、ハイマツなどの潅木を少し切るだけで、自然にできた人や獣の足跡によって作られた。
昔のように、それほど多くない登山者が通るだけであれば、植生にはあまり悪影響は与えないが、年間数十万人もの人間が歩けば道も荒れて、場所によっては著しい植生の破壊が生ずる。
人が歩けば靴によって土地の表面が削られ、それが雨に流されて少しずつ低くなって行く。
その結果、千畳敷の遊歩道では、50cm以上も低くなった道がある。
宝剣岳と中岳の間や本岳山頂では、広い範囲で自由に人が歩いたために、そこでは植物がほとんど消えて裸地になってしまった。
宝剣岳の西側は、以前はヒメウスユキソウ・チシマギキョウなど多くの植物が岩の間に生えていたが、すっかり消えて、土地は30cm〜60cmも低下し砂漠化してしまった。
木曽駒ヶ岳にロープウェーが開設された当時は、多くの植物が盗掘された。
中岳の北斜面にはイワギキョウが生えていたのですが、完全に消えてしまったそうです。
やはり、観光地化すると色んな影響が出てくるものです。
















