私は2つのボランティア活動をしている。
その1つが一気登山道の標識設置である。
私の住む別府市では、毎年4月の第2日曜日に市内の鶴見岳で一気登山道大会が行われている。海抜0メートルの海岸から、山頂ゴールまでの約12kmを一気にかけぬけようというものだ。
3つのコースがあり、やさしい方から 1. 標高約500メートルにある近鉄ロープウェイの高原駅までのハーフコースと、2. 山頂ゴールまでのんびり登ろうというコース、それから 3. 山頂ゴールまでのタイムを競うコースだ。
ルートの要所々々にはボランティアがいて、サポートしているのだが、7年前の大会の反省会で、「(ゴールまで)あと何分?」という質問が多かったという話が出たので、山頂ゴールまでの距離と、参考タイムを記した標識を作ろうと思い立った。
ここで一つのアイディアを思いついた。山の高さは1375mだが、山頂は狭いので、ゴールは少し下の山上レストランにある。そこの標高は1336m。1300÷50=26だから、50mごとに標識を設置すれば26か所に設置することになる。26はアルファベットの数だ。そこで50mから1300mまでを50mおきにアルファベットのAからZにあてはめることができる。
こういうわけで各地点にはアルファベットの文字を当てることにした。まずは山中の550mのK地点から、1300mのZ地点までを作ることにした。
測定の仕方は至って原始的である。コンパスと歩測で登山道を作図し、それをいくつかの部分に分割して、地形図と比較して、歩幅を決めるという方法である。歩幅は40cmから70cmであった。平地で80cmであるから、妥当な数値である。時間は実際に登ってみて、標準の所要時間と比較して決めた。
このようにして最初の標識データをとり、地元山岳会の資金と労力の両面の協力を得て設置して、6年前の大会に間に合わせることができた。
結果はなかなか好評で、昨年は大会本部から、今年の25周年記念大会に合わせて、全ルートに標識設置してほしいという要望があった。
今回はGPSもあるので、それを使うことにした。高度はGPS付属の気圧高度を用いた。ポケットタイプではGPS本来の高度測定精度は実用にならないからである。平地部は目印も多いので場所の決定は比較的容易であった。
山中は気圧が安定していると期待される好天の日を選んだのだが、最初に高度を合わせていたのに、山頂では大きく違っている。時刻を記録していなかったので、気圧変化による高度変化が計算できない。
次回からは時刻と高度を同時に記録し、いくつかの基準点で、気圧変化による高度誤差を時間的に比例内挿して相殺する方法をとった。4回登り、上り下りでデータをとったので4~8個のデータが取れた。両端の値は捨て、中の2~6個のデータを平均した。偏差値はおおむね2m以下で期待した範囲内であった。
また山中の距離は6年前の歩測によるデータと比べると、違いは数%であった。原始的方法も捨てたものではないと思った。新しいデータをもとに以前の標識の位置も修正した。
また今回は大会本部に資金を提供して頂き、山中作業に慣れない看板屋さんを地元山岳会有志がサポートされ、さらに近鉄ロープウェイのご協力も得て、大会に間に合わせることができた。
これで私の念願の一つが達成された。
これも多方面の方々の協力のおかげである。
皆さんありがとうございました。














