アーカイブをご覧いただけます。25 July 2007

お花畑を過ぎると明るい樹林帯となり、小さなアップダウンを繰り返しながら次のピークに向けて小気味のいいピッチで進む。
7時55分,最低鞍部南側,2512mのピークに到達。覗き込むと女性3人が下りている他、鞍部に単独の男性1人が休憩中。

8時丁度に鞍部に着き、5分休んで常念岳山頂に向かう。高度差350m,そこからは体力の勝負で若くて身軽な良太はどんどん先を行く。
そそり立つ大岩に隠れて山頂は見えず、その大岩付近に小さく先行者の頭が見えている。
8時45分,その大岩の上部に出て小休止。呼吸を整えて最後の登りにかかり、9時25分登頂。
蝶が岳から3時間25分。山頂で腹ごしらえして9時50分,前常念に向かう。

7月25日
明け方近くに寒くて雨具を着込んだ。
3時40分起床。昨夜はそのまま眠っては起き、起きては眠りを繰り返して何とか朝までの時間を過ごした。
暖とりを兼ねてテント内でお湯500ccを沸かし、アルファ米を蒸らす。別に500ccを沸かして雑炊の素2袋を溶き、持ってきた焼きサケ2切れをほぐし入れる。蒸らしたご飯を入れ、生卵2個をときほぐしてサケ雑炊をつくる。さらに目玉焼きを2個づつ焼いてリッチな朝食となる。
5時40分発。早発ちの人達の多くは上高地に下り、小屋泊まりの人は朝食待ちで常念岳方面への登山者は我々2人だけらしい。左手穂高連峰は北穂,奥穂,前穂が交互に雲間から姿を現すが槍ケ岳は雲をまとっている。右手安曇野は雲海の底。
6時00分,蝶が岳から見えていた小ピーク(2025m)でカメラを出す。穂高の写真を撮っていると、良太が『あっ 虹が!』と叫ぶ。ブロッケンだ。
目の前にガスまたは雲,背後に太陽がある時に現れる。自分の影が雲に映り、頭の周辺に虹彩ができる。これがブロッケン現象。ガスが濃いと脚がものすごく長くてその先に小さな頭があってそこに虹が出来る。運がいい。

目の前に見えている蝶槍を迂回すると道は下り始め、6時25分から樹林帯に入る。どんどん下って6時40分,鞍部に着き小休止。一帯にはナナカマド,ミヤマキンポウゲ,ハクサンシャクナゲ,マイヅルソウ,ゴゼンタチバナどの花が見られる。
後方から賑やかな声が聞こえてきたので5分だけ休んで早々にそこを離れる。
登り始めてすぐニッコウキスゲが現れる。一旦下がって小さな池の側を通り再び緩やかな登りとなると、そこからは見事なお花畑が広がる。
ニッコウキスゲの他にハクサンフウロ,グンナイフウロ,ハクサンボウフウ,ミヤマカラマツ,モミジカラマツ,オタカラコウ,クルマユリ,クロトウヒレン,テガタチドリ,ハクサンチドリ,ヨツバシオガマ,エゾシオガマ,ナンブトラノオ等々と種類が豊富で、それが昨夜の雨と朝の露にぬれてしっとりと落ちついた風情を見せている。
12時10分,大滝山への分岐点を通過。稜線の道となり、12時25分,蝶が岳ヒュッテに着く
実働4時間15分。休憩1時間05分。
13時20分テン場に入りテント設営。すぐに寝る。これから明日の朝までの長い時間をどう過ごすか・・、贅沢ななやみだ。
テントに入ってとりあえず寝る。朝早かったせいか良太も寝ている。2時間寝て目が覚める。
雨がパラパラっと来たがすぐに上がる。が、ガスで展望はなく寒い。一応頂上まで行って写真を撮る。何度かメールで記事を送ることを試みたが、飛んだり飛ばなかったりでまだら記事になりそう。
視界がなくすることもなく再び横になりウトウトする。1時間おきに目が覚めてその度に良太が時間を聞き、『まだ〇〇時かぁ〜』を繰り返す。

5時にヒュッテへ行き、水1ℓを買う。150円也。今は3ℓのミネラルウォータ700円と言う所が多いがここは雨水だ。
水500ccを沸かしてアルファ米2人分と1人分を蒸らす。ナイフを忘れて封を切るのに苦労する。ナイフだけでなく、しゃもじもお玉も、自分の食器まで忘れたことに気づき、我ながら呆れる。
夕食はアナゴチラシ寿司。と言っても、蒸らしたご飯をコッフェルに広げて寿司の素の酢と具を混ぜるだけの横着料理。初めて使った銘柄のアナゴチラシは酢がきつかったが2人で3人前を平らげた。他はキュウリの金山寺みそ和え。
隣りに馬鹿でかい常設のテントがあって高校生のパーティーが入っているらしい。テン場の側を登山者がひっきりなしに通るが、テントを張る気配はなく、常設テントを含めて全部で6〜7張りほど。
夕暮れ時,少し晴れて山頂付近からひとしきり乙女チックおばさん達の歌声が流れてきたりしていたが、再び雨が降り始めて歌声も途絶え人影もまばらになる。
寒いのでセーターを着てシュラフカバーにもぐり込んで横になる。

7月24日(日)〜25日(月),トレーニングとして蝶ヶ岳・常念岳を縦走する。良太(15才)を伴う。
5時起床。6時30分,豊科に良太を迎えに行く。7時00分駐車場着。路上にも沢山の車が置かれ、駐車場もほぼ満杯だがちらほらと空きがある。
7時05分発。7時15分,三股。登山口で計画書を出し、同20分から歩き始める。7時45分,力水で冷たい水を飲み、顔を洗う。ここから道は沢を離れて登りにかかる。尾根に出るまでの急登。8時00分より10分間の休憩。
8時10分発。上から女性3人連れが下りて来る。早い下山に驚く。
急登が続く中、3組5人の登山者と前後しながらゆっくりのペースで登る。三股の登山指導員の話しでは、昨日は200人以上が入ったとか。雨で1日ずらしたおかげで思いがけず静かな山行となるが、このあたりから下りて来る登山者が次第に多くなる。
50分歩いて10分休憩のペースを守り、9時00分,尾根に出たところで休憩。10分後出発。3分でまめうち平通過。気持ちのいいシラビソの幼木の樹林帯がしばらく続いた後、道は一転して厳しい登りへ。
9時47分2000m地点通過。10時00分,蝶沢の水場,2150m地点で大休止。休んでいる人2人,上から下りて来る人3人,すでに下りて行った人30数名。おにぎり大1個を食べる。
良太が水場まで行って汲んできてくれた水がうまい。9時25分出発。

10時25分発。急登に入ってからペースダウン。今日一番の苦しい登りで、先行していた人達もたびたび休んでおり、私達を含む7人の登山者が後になったり先しながら一緒に登る。
50分歩いて11時15分から休憩。樹木の高さから推して未だ2400mには達していないと思われる。目の前にまっすぐ凍裂の入った栂の木を見る。パラパラと雨音がしてすぐに止む。
良太にパン1個。同30分発。相変わらずの急登だがシラビソの丈が低くなりダケカンバが現れて森林限界を知る。11時47分、2500m通過。三股から5.5km,ヒュッテまで0.9kmの標識。
ハイマツ帯となりオオサクラソウ,シナノキンバイ,ミヤマキンポウゲ,コバイケイソウが見られるようになる。