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無事下山,目標を完遂
ザックを再び2階建に縛り直して12:55出発。先程同様,1人先行。15分で栂の森の水場を通過し、30人余りを追い越して13:30登山口着。リュックを放り投げて百花を受け取るため、すぐに引き返えす。
途中で剛とすれ違ったが、改めてみると小柄な体に大きな荷物である。その荷物を背負う姿もさまになり、逞しく見える。
花の歌う声が聞こえ、13:50に3人と合流。水場に着く前にと思ったがすでに通過した後で飲みそこなう。優花は父親への土産だと言ってしっかりとボトルに水を詰め、自分で背負って降りると言う。元気だ。
百花を背負い、14:10登山口着。同20,全員下山完了。目標をやり遂げる。15:00発。ゴンドラを乗り継いで同40,駐車場着。同50解散。
3年後,剛は栂池〜大池〜白馬三山〜白馬鑓温泉〜猿倉を縦走(写真)することになる。
⇒明日から『05夏,剛の挑戦〜』を掲載。
コースタイム ※木偶の実働時間,右は百花が歩いた時間,
1日目:登山口⇒(65・65)⇒栂の森の水場⇒(41・41)⇒風吹分岐⇒(75・60)⇒雪渓下 ⇒(40・0)⇒ケルン⇒(25・0)⇒白馬大池CP場
1日目の計;4時間06分・2時間46分
2日目:大池CP場⇒(75・55)⇒ケルン⇒(60・0)⇒天狗原湿原⇒(55・0)⇒登山口
2日目の計;3時間10分・55分
総計;7時間16分・3時間41分

百花はその道を一歩一歩、手足を使って懸命に歩いて行く。平坦な部分も滑るのを恐がって3点支持で歩くので時間がかかるが辛抱強くそれにつき合う。平坦な部分よりも幾分登りになっている方が歩きやすいようだ。
山側にはホールドがあり、それを使って歩けるが、池側につかまるものがないのでそこに位置どって手を出してやる。百花が手を出してきてもその手を引っ張るのでなく、そこに置いて岩の代わりをするだけにする。そうすると百花は自分で手を放して次のホールドを探すか立って歩く。
朝は晴れていた乗鞍に早くもガスが立ち始めた。30分ほど歩くとガスが割れて先行する剛達3人の姿が見え、それに手を振ってまた歩き始める。
こうして亀の歩みの早さで1時間かかってやっと剛達がいた場所までたどり着き5分休む。8:45,発。ここからは百花を小脇に抱えて行く。
8:55,大池からも見える特徴のある大岩で小休止。先にケルンに着いた剛が心配して迎えに来る。母親のザックの上蓋を持ってくれると言う。9:00発,5分歩くと平坦な道になりここで百花を下ろす。

9:10,ケルン着。3人は8:30頃着いて休んでいたとのこと。優花はもとより、朝おとなしかった剛もケルンに登ったりして元気いっぱい。大休止して行動食を摂る。
9:45発。昨日横目で見た花の写真をたっぷり撮る。まもなく乗鞍からの下りに入り、10:05,雪渓上端に着く。百花はここまでお母さんが引っ張ってきたが、ここからはおぶい紐で背負ってもらい、お母さんの荷物を2階建にしで担ぐことにする。上蓋は剛が持つ。
10:10発。雪渓の横断。剛と優花には自分の足で滑ったり歩いたりして感触を掴んでほしいので好きなように歩いてもらい、滑落に備えた位置で見守る。
雪渓を渡り終えてからは1人先に下りる。もたついている中高年の登山者を次々と追い越し、超特急で駆け降りて10:35,三叉を通過。同41,ヒオウギアヤメの咲いている枯れた湿原の横に荷物を下ろしてすぐに引き返す。10:50,下りてくる5人と合流,百花を受け取って再び下り、途中で荷物を拾って11:10,天狗原湿原の休憩所に着く

8月10日(土)
乗鞍経由天狗原へ
5時起床,晴れている。湯を沸かして昨夜のごはんを温め直しリゾットに湯を注ぐ。剛達はご飯と味噌汁。“あれっ! 何か副食を用意するように言ってなかったっけ・・・?”と、うまい具合に焼いた鮭がありこれを分ける。リゾットは塩が強過ぎて、白米を入れてうすめれば1袋で2人前つくれるほどのしょっぱさだ。

7時からパッキング。テントをひっくり返して陽に当てる。どのザックも幾分軽くなった筈。
7:45,出発。剛と百花はCさんと一緒に元気よく歩き始める。大池の周りを辿って乗鞍に至るこの道は大岩だらけで剛や優花にとってはおもしろい道でも百花にとっては歩きにくい。
百花の今日の目標を乗鞍まで自力で歩かせることに置く。以後は担いで降りることになる。

幕営
テン場は山荘前の広場で、お花畑との境界に張り巡らされたロープに沿ってすでに10張り以上のテントがキチンと行儀よく並んでいる。我々はその続きの白馬方面への登山道に近い一角に2張りのテントを張り、眠っている百花をテントに入れて寝かせる。直後にもう一つパーティーが着いてその隣にテントを張り、ロープ沿いのスペースがほぼ満杯になる。
中央部に高校の山岳部の8〜9人用テントが1張り,他に池のすぐ近くに1張りのテントがあり、賑やかなテント村が出来上がった。テント料は1人500円,未就学児まできっちり支払う。

一服して5時過ぎから夕食の準備。まず湯を沸かし、乾燥ご飯(アルファ米)を蒸らす。次にレトルトのカレーを温める。剛達はお湯で戻す乾燥丼。アルファ米を2つ蒸らしたが多すぎて1つ分丸々残ってしまい翌朝用にまわす。他にインスタントの味噌汁,スープで夕食。キュウリとニンジンの酢漬けを戴く。
剛の食欲がないのが気になり『食べないと明日置いて行くゾ』とおどしたが、食べたくない事情が他にあったらしく心無いことを言ったようだ。

登り始めた時から私達に『テントですか! うらやましいな』と話しかけてきた初老の人がいた。言葉から同郷の人と察して聞くと広島市内だと言った。テン場でもその人が話しかけてきた。明日は唐松岳から八方尾根経由で下りると言う。その夫婦と一緒に食後の紅茶を楽しむ。
たっぷりある時間で朝からの行動と剣岳の記録整理をしようと思ったが、昨夜が遅かったためか、剣岳北方稜線の精神的な疲労が取れていないせいか気力がわかず、シュラフカバ−にもぐり込んで早々に横になる。
隣のテントでは百花,優花が大声ではしゃいでいる。あんまり賑やかなので周りに迷惑ではないかと気になったが、そのうちこちらが先に眠ってしまったようで、気がつくとテン場はしんと静まり返り、遠くでかすかないびきが聞こえた。時計を見るとまだ11時だ。

夜半,目覚めると雨。外に出てテントを点検する。新しいテントはゴアでフライシートがいらない。そうは言ってもやはり気になって触れてみたが何ら問題なかった。もっと激しい雨や強風に対してはどうだろうか・・・。
寝なおして3時前,動き始めた人の気配を感じたが、そのままウトウトしながら朝を待つ。4時に起きて朝食の支度をするのが常だったが、この頃は5時まで待つことにしている。

(写真は02年,白馬鑓・天狗平の朝)